ヒサカキ 非榊 Eurya japonica ツバキ科ヒサカキ属の常緑高木。
アジア東部に広い分布をもち,日本では本州,四国,九州の暖地に自生する。やや乾燥した山地に生え,特に照葉樹林の低層木として普通である。庭木として栽植されることもある。多数分枝し,倒披針形で質厚く,細鋸歯のある葉を2列に互生する。早春に,短柄のある白色小花を葉腋に1〜3個集めて下向きにつける。花色は紫色を帯びることがあり,花は強いガスのような異臭を放つ。花には雄花,雌花および両性花があり,それぞれ別の株につく。果実は球形の液果で紫黒色に熟する。神事に用いられるのは同科別属のサカキであるが,東京付近から北の地方ではサカキがないので,このヒサカキを代用にしている。