プリムラ

Primula; primrose サクラソウ属の属名であるが,日本の園芸界では通常外国産の同属の種類をプリムラと呼んでいる。早春にばら色の花を咲かせるところを、プリマドンナに見立ててたもの。美の女神フローラの子パラリソスの化身とされ、花言葉も「美の秘密」。サクラソウ属Primulaは北半球の温帯に広く分布し,約200種があって,特に東アジアの温帯に種類が多い。日本にもサクラソウをはじめ高山帯を中心に数種がある。外国産のいわゆるプリムラとしては,ヨーロッパ原産でイギリスで改良されたポリアンサ種P. polyanthaをはじめヨーロッパ系の種類としてアカウリス種P. acaulis,オブコニカ種P. obconica,中国大陸原産で小花が多数つくチュウカザクラP. sinensisなどがあり,春早く室内を飾る鉢物として親しまれている。いずれもへら形の根出葉をロゼット状に生じ,株の中心から花茎を伸ばす。花は花茎の上部に散形状につくが,ポリアンサでは赤,黄,青,白などがあって数花がつき,花冠の中心部の色が異なる。アカウリスでは淡紫色や紅色で,1花茎に1花がつき芳香がある。逆にオブコニカでは多数のピンクの小花が集ってつく。実生、種類によって株分けで増やす。5〜6月に種まき、本葉2〜3枚の頃平箱に移植、9月上旬9cm鉢に鉢上げ、10月中旬頃12〜15cm鉢に再度鉢上げをする。低温短日で花芽分化するので、温度が下がるまでに株を大きく育てることが必要。