名前 学名 英名
ジンチョウゲ 沈丁花
ズイコウカ(瑞香花)
Daphne odora Winter daphne
原産地
ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ(ダフネ)属 常緑低木 中国
大きさ 花期 花径、色
花は枝先に頭状に集ってつき,春先に開花する。萼筒は先端が4裂し,外側が白色または紅紫色で内面は白い。雄しべは8個。開花時に強い芳香を出す。 茎は直立分枝し,樹皮には褐色の強い繊維がある。葉は倒披針形,全縁で密に互生する。
写真 名前の云われ 内容 花言葉
花の香りを沈香(ジンコウ:香木より取れるお香)と丁字(チョウジ:香料のクローブ)に例えたと言うのが一般的ですが、丁字の方は花の形が由来とする説もあるようです。中国では、「瑞香」と呼ばれていますが、こちらの由来は、盧山に住む僧が山中の石の傍らで昼寝をしていたところ、夢の中で不思議な香がしたそうで、目が醒めてからその香を探したところジンチョウゲだったそうで、「睡香」と名付けたそうです。その後、このが、祥瑞(めでたい前兆)ではないかと言う事で、睡を瑞に改めて「瑞香」としたとか。 約50種が中国、ヨーロッパなどに分布しています。日本で親しまれているジンチョウゲ(沈丁花)は、原産で日本には室町時代に渡来したと言われています。日陰でもよく育つことから、庭木などによく用いられます。雌雄異株で,日本のものはほとんどが雄木なので結実することは少く,もっぱら挿木で繁殖する。常緑低木で、普段は目立たない存在ですが、3〜4月の花の時期にはその香りで最も気を引く存在となります。直径1cmくらいの赤い果実が熟すのですが、日本にあるジンチョウゲは、ほとんどが雄の木なので、果実を見ることは滅多にありません。属名のダフネ(Daphne)は、そもそもギリシャ語で月桂樹の意味で、ギリシャ神話で月桂樹に変えられたダフネに由来しますが、ジンチョウゲの葉の形などから月桂樹を連想して付けられたと言われています。 ・栽培の基礎知識
 園芸分類としては常緑低木になります。植付けは開花期か8〜9月が適期です。植付け場所は、寒さには比較的強いのですが、本来は暖地性なので、北風の当たらない水はけのよい場所が良く、粘質土は著しく嫌います。また、日陰に強く半日陰でも育ちますが、実際はやはり日当たりの良い方がよく育ちます。路地植えにするには、とう東北の南部より南が目安で、それより北は、鉢植えが無難です。
 鉢植え用土は赤玉土に腐葉土を3〜4割混ぜた物を使います。鉢植えは開花期に室内で香りが楽しめる利点もあります。
 路地への植付け時は、大きめの穴を掘り、完熟堆肥を土とよく混ぜ、水はけよくするため高めに植えつけます。丈夫な花木で、苗木のときは根付きもよいのですが、直根性で移植を嫌いますので、大きくなってからの移植は避けましょう。
 剪定などの管理は、特に必要ありませんが、整姿の目的で剪定する場合は、花の終わった直後に行います。ただし、極端な剪定は避けましょう。
 殖やし方は挿し木で、適期は5〜6月です。直接路地に挿し木しても良いのですが、ポットなどに赤玉土を使って挿し木し、翌年暖かくなってから植え付けるのが良いでしょう。
 また、風通しが悪い場所では、カイガラムシが発生し易いので注意が必要。
・種類
 ジンチョウゲと呼ばれるDaphne.odoraは、紅紫色の花が普通ですが、白花のシロバナジンチョウゲや葉の縁に白い覆輪斑が入るフクリンジンチョウゲなどがあります。
 ヨウシュジンチョウゲ(セイヨウオニシバリ、Daphne.mezereum)は、ヨーロッパの広い範囲に分布し、広く庭木として栽培されています。花は早春に咲き、花色は明るい藤色から赤紫や白花の品種もあります。
 オニシバリは学名がDaphne.pseudo-mezereumで、意味はDaphne.mezereum(ヨウシュジンチョウゲ)の偽物だそうですが、黄色い花で日本の中部以西の山に自生しています。オニシバリとは、この木の繊維が鬼を縛り付けることができる位に丈夫である事からだそうです。また、夏の間に落葉する変わった性質があり、ナツボウズ(夏坊主)の別名もあります。
 その他、ジンチョウゲ属の仲間としては、 ギラルディー(Daphne.giraldii)  中国北西部原産、黄色の香りの良い花を咲かせます。
 レトゥーサ(Daphne.retusa)  中国西部原産、成長は遅いが、赤紫の花が咲きます。
 アルピナ(Daphne.alpina)  スペインからバルカン半島の高山地帯原産、花は白で香りがあります。
 ストリアータ(Daphne.striata)  ヨーロッパの高山地帯原産、花色はピンク。
栄光・喜びを下さい・自然の美しさを失う・不死・不滅