ツクバネウツギ 衝羽根空木 Abelia spathulata スイカズラ科ツクバネウツギ属の落葉低木。
テンバグサともいう。本州,四国,九州北部の山地に多い。葉は長さ3〜5cmの卵形で,上半に波状の鋸歯があり対生する。5月頃,枝先に数個の黄白色の花をつける。花冠は筒状の鐘形で,基部は細くくびれ先端は広がって5つに浅く裂ける。5個の大きな萼片があり,花後も残存して羽根つきの羽根に似ており,また木の形がウツギに似ていることからこの名がある。大正年間に輸入された近似種のハナツクバネウツギは中国産の種類をもとに交配された園芸種で花期が長く,庭木や植込みなどに広く栽植されている。雑種であるため萼片の数が2片,3片,4片などまちまちである。近頃は市街地や高速道路のグリーンベルトの植込みに好んで使われている。