ヤマザクラ 山桜 Prunus jamasakura
バラ科の落葉高木。
本州の関東以西,南日本に分布し,変異が多い。山地に自生するが,しばしば栽植される。幹は高さ7m内外,樹皮は横に裂け,暗褐色,小枝は毛がない。葉は長楕円形で柄があり下面は粉白色を帯び,若いときには上面にまばらに毛がある。葉柄の上部に2個の点状の蜜腺がある。4月頃に,赤褐色の新葉と同時に短柄の散房花序を出し,淡紅色の花を開く。萼,花弁とも5枚でいずれも水平に開く。核果は紫黒色に熟する。材は建築,家具材など広く利用され,樹皮ははがしてたばこ入れなどをつくり,薬用にもされる。