植物

大船神社の弁慶杉  恵那市上矢作町
 大船神社の境内にある大杉。岐阜県指定の天然記念物。弁慶杉は、南都東大寺の良弁大僧正の弟子の弁慶が植えたという一説の他に義経一行が奥州に落ち逃れる際、弁慶が杉の小枝を折って祈願、「願いむなしからずんば、この枝生い栄えよ」と地に挿したのがこの大杉だとする説があり、まるで今でも弁慶が仁王立ちしているようにも見えると云われている。推定樹齢770年、目通り10.6m、樹高40m、岐阜県第二位(一位は郡上市石徹白のスギ{国の天然記念物})の大杉。  
加子母の大杉  中津川市加子母  
大正13年国の天然記念物に指定。推定樹齢千数百年。根廻り20.0m目通り13.0m高さ30.8m。
樹下には大杉地蔵尊があり、行基作と言われる等身大の地蔵尊が祀られている。近くには頼朝の時代に文覚上人が創建した鳳慈尾山大威徳寺の跡(一時は僧300人を有する大寺院であったが1585年の地震で全壊し再興されなかった)やナメクジで有名な文覚上人の墓がある。
<文覚上人>
生没年未詳 平安時代末期〜鎌倉時代初頭の真言宗僧侶。もと北面の武士で遠藤盛遠と称した。誤って源渡の妻,袈裟御前を殺し,これを悔いて出家し,諸国の霊場で苦行した。のちに高雄神護寺の復興を発願し,後白河法皇の御所を騒がし,伊豆に流された。源頼朝の挙兵に協力し,一時大いに権勢をふるった。頼朝の没後,謀叛を企て失敗,佐渡に流され,いったん許されたが再び鎮西に流され,失意のうちに没したという。
シクラメンCyclamen persicum, sow_bread
サクラソウ科の多年草で,ヨーロッパ中南部から西南アジアにかけて原産する。別名カガリビバナ,ブタノマンジュウ。冬から初春の花として観賞用に温室で栽培されている。
大井ダムの建設時にアメリカ人技師の奥さん(ドイツ人)から教えてもらい、伊藤孝重がドイツからカタログと種子を取り寄せ恵那市東野で日本で
初めて園芸として栽培を始めた。現在は中津川市阿木地区にも広がり、この地区はシクラメン種苗生産日本一といわれるほどになっている。
シデコブシMagnolia stellata
開花時期4月初めから中旬。自生地は世界中で日本の岐阜、愛知、三重の3県に限られている。コブシに似ているが花弁は細くがくとあわせ12〜18枚ある。シデコブシは、モクレン科の落葉樹で、一名をヒメコブシといい、日本原産の植物です。世界中で、日本の伊勢湾周辺地域のみに分布し、岐阜県では主として東濃地方に分布しています。中津川の千旦林岩谷堂のシデコブシの群生地は、約2,181平方メートルが中津川市の天然記念物に指定されています。環境庁のレッドリストで絶滅危ぐ2類に分類されている。
ハナノキ(椛の木)
別名ハナカエデ。カエデ科。北アメリカ東部に分布するレッドメープルの変種とされている。恵那市の市の木(1972年制定)。4月頃新葉に先立ち紅色の美しい小花を咲かせる。秋には葉が鮮やかな紅色になる。湿地に育つ。日本では東濃地方及び愛知県、長野県にしかない。中津川市千旦林中洗井の自生地(30余株)は大正元年に日本で最初に発見され、大正9年に国の天然記念物に指定。恵那市三郷町野井字1773−115亀が沢のハナノキは、県指定の天然記念物で、指定面積は1,000平方メートルあります。北にのびる低位丘陵にはさまれた谷に位置し、周囲は落葉樹林帯で谷の中心に小川が流れています。その流れに沿う形で10数本のハナノキが自生しています。最大のものは、幹の太さが目の高さで180センチメートルです。
ひかりごけ(光蘚)
茎の長さは0.1ミリメートルほどのセン類ヒカリゴケ科の1種。発光しているのではなくレンズ状の物で入り口側の光が反射して黄金色に光って見える。笠置山山頂の笠置神社の北側の崖下の石英斑岩(せきえいはんがん)の洞窟に自生している。県の天然記念物に指定。国の天然記念物になっているのは日本で最初に発見された長野県佐久市岩村田の洞窟のものと埼玉県吉見町の吉見の百穴のものである。
ヒトツバタゴ
モクセイ科。別名ナンジャモンジャ、アンニャモンニャ、六道木。ヒトツバタゴは単葉(ヒトツバ)のタゴ(とねりこ)ということである。 笠置町姫栗地内市木のものは標高740メートル付近に単独で自生しています。樹高は約19メートル、幹の太さは目の高さで170センチメートルで大正12年に国の天然記念物に指定されている。中国、朝鮮、台湾に自生するが日本国内では対馬(上対馬の鰐浦に2000本位自生)と東濃地方のみ(明智4本、恵那20本、福岡3本、中津川11本、坂下16本、蛭川20本、瑞浪18本)である。五月中旬から下旬にかけ小さな無数の白い花を付け、遠くから見ると雪が積もったように見える。大井町新栄町字古瀬のヒトツバタゴは、県指定の天然記念物で、指定面積は200平方メートルあります。永田川に沿う低位の丘陵頂上付近の東側斜面に位置し、大きなものが7本、小さいものが数本自生しています。最大のものは、幹の太さが目の高さで140センチメートルくらいです。 中野方町字太田のヒトツバタゴは、県指定の天然記念物で、中野方川左岸の旧県道恵那白川線野瀬橋下の護岸石垣に単独で自生しています。幹の太さは、目の高さで155センチメートルあり、5月中〜下旬に満開となります。
ササユリ
ユリ科ユリ属の多年草。.
香りがよい。葉が笹の葉に似ているからササユリという。梅雨時に咲く。一名サユリともいう。高さ50〜100cm。花径10〜15cmの薄いピンク色。日の当たるところを好むので木が育ってくると少なくなる。
サラサドウダン
花弁に更紗(さらさ)模様があることから、その名が付けられました。
中津川市の花。
神坂大檜(みさかおおひ)
中津川市神坂の湯舟沢国有林の西斜面で発見された大檜。樹齢千年前後。幹廻り7.5m、直径2.5m高さ27mで国内最大といわれる高知県窪川町の幹廻り9.9mに次ぐ。
シュンラン
ラン科シュンラン属の多年草。
北海道の一部から九州までの広い地域に自生する多年草ラン。半日陰地を好む。モクロ、ハクロ、ジジババ、ハックリボなどともいわれる。日本,朝鮮半島,中国に分布。やや乾いた山林中に生える。根は白色の紐状で太く,長く伸びる。葉は叢生し線形で長さ20〜50cm,幅6〜10mm,上面は濃緑色でつやがあり先端はとがる。早春の頃,高さ10〜20cmの肉質の花茎を直立し,頂上に淡黄緑色の1花を横向きに開く。花茎には数枚の鱗片葉があり,花は径3〜5cm,唇弁は白色で濃紅紫色の斑点がある。花の塩漬を湯に浸して味わう。