春の花壇
名前 和名 写真 説明
アイリス オランダ菖蒲 アヤメ科アヤメ属。地中海沿岸原産。
園芸界ではこの属のうち,観賞用の種を特にアイリスといい,イングリッシュアイリス,ダッチアイリス,ジャーマンアイリスなどをさすのが普通。剣状の細い葉が2列につき,花は大型で外花被片3枚が特に花弁状に発達して色彩も鮮か。アイリスはギリシャの「虹」の女神イルスに起因する
アネモネ 牡丹一華 ニリンソウ,ハクサンイチゲ,シュウメイギクなどと呼ばれるキンポウゲ科のイチリンソウ属の属名であるが,園芸界で一般にアネモネと呼ばれるのは,そのうちの地中海産の種類。花はヒナゲシに似て赤,青,紫などの花弁状の萼片があり,濃紫色の葯(やく)をもった多数のおしべとともに美しい。花の直径は4〜5cm。日本には明治の初めに渡来し花壇や鉢植などに普及した。
アマリリス ヒガンバナ科。
熱帯アメリカの原種ヒッペアストラムから作り出された園芸種。名前は古代ギリシャやローマ時代の詩に登場する美女の羊飼いのアマリリスの名にちなんでいる。
アリッサム ニワナズナ アブラナ科ニワナズナ属。
半耐冬性一年草。地中海沿岸地方原産。元来多年生であるが,夏に枯れることが多く,普通一年草として栽培される。高さ10〜20cmで地をはうように茂る。葉は披針形または線形,花は茎の上部に総状をなしナズナに似た小花を多数つけ,芳香がある。花色は白または紫が普通であるが,近縁種には黄色のものが多く,これらを含めて園芸界ではアリッサムと呼んでいる。
イチゴ 栽培種のオランダイチゴ(ストロベリー)をさす。これは南アメリカ原産といわれる。地下の根茎から多数のランナー(走出枝)を出してふえ,長い柄のある3出複葉の根生葉を密につける。春から夏にかけて,白色5弁の花をつける。果実は花床が肥大した偽果で,表面についているゴマのような粒がほんとうの意味の実である。果実をそのまま食べるほか,ジャムや菓子の原料に加工する。
イワヤツデ 岩八手 ユキノシタ科。丹丁草とも言う。朝鮮半島原産。岩地に生えて,葉の形がヤツデ(八手)に似ているからこの名前がつきました。
エビネ 蝦根 ラン科エビネ属日本全土の山地の林中に生える常緑の多年草。浅い地表近くにある根の形からこの名がある。属名のカランテは、ギリシャ語のカロス(美しい)とアントス(花)からつけられました。
オステオスペルマム アフリカンデージー オステオスペルマム属
ディモルフォセカに似ています。一年草と多年草とがあり、鉢花は普通、多年草の矮性種を使います。花色は白、桃、紫、青、黄などがあり、基部が白い蛇の目咲きもあります。花は日中は開き、夜は閉じる開閉運動をします。
オダマキ 苧環 キンポウゲ科オダマキ属の多年草。花の距形がつむいだ麻糸を巻いて玉にした苧手巻き(おだまき)に似ているのでこの名がある。糸繰草、糸繰ともいう。
カスミソウ 霞草 ナデシコ科ギプソフィラ属の一年草。
小アジア原産。園芸植物として広く栽培されている。茎は50〜60cmに達し,盛んにふたまたに分枝する。普通,秋まきで,5〜6月頃開花,5弁の小さい白い花を枝分れのまたの部分に1個ずつつける。園芸品種も多く,花色もピンクや紅色などがある。花壇に植えたり切り花にして観賞する。
カリフォルニアポピー 花菱草 花菱草ともいう。北欧原産の多年草、園芸上は一年草として扱われている。花色はオレンジや黄色が主で淡紅色、濃桃色、白色などがある。
カンザキアヤメ 寒咲菖蒲 地中海から西アジア原産の常緑多年草。(写真は熱海梅園で)
クレマチス 植物学ではキンポウゲ科のセンニンソウ属Clematisの属名で,北半球の温帯を中心に250種があり,いずれもつる性の多年草。日本に自生する種はセンニンソウをはじめ10種あまりがある。この属の植物のうち花が大きく観賞用に栽培されるテッセンやカザグルマ,それに外国種などをもとに改良された多くの園芸品種を単にクレマチスの名で呼ぶことが多い。いずれも改良によって八重咲きや大輪の品種があり,花色もさまざまで花径も10cmをこえるものがある。
クリスマスローズ キンポウゲ科の多年草。
ヨーロッパ原産。切り花用に栽培され,また花壇にも植えられる。12月〜2月に,直径約6cmの緑白色花弁状の5萼片の花をつける。
グレコマ シソ科カキドオシ属の常緑多年草。
カキドオシは、亜種。斑入り葉。ヨーロッパ原産。
クロッカス 花サフラン アヤメ科クロッカス属。
ハナサフランともいう。ギリシャ語のクロケ(糸)からこの名がある。雌しべの先が三つにさけ糸のように長く垂れ下がっていることからつけられた。原産はギリシアから小アジアでオランダで改良された。
サクラソウ 桜草 サクラソウ科サクラソウ属の多年草。
日本各地の山野の湿地に自生し,また観賞用に広く栽培される。4月頃,葉間から直立する長い花茎を出し,その先に数個のピンクの花を散形状につける。花色は白色,紅色,紅紫色などいろいろあり,また大きさにも変化が非常に多い。日本では江戸時代から盛んに栽培され,園芸品種の数は200〜300もある。これらを総称してニホンサクラソウという。
シバザクラ 芝桜 ハナシノブ科フロックス属。
北アメリカ原産の多年草。モスフロックス、ハナツメクサともいう。地をはう様子がシバに似て花が桜に似ていることからこの名がある。花期3〜4月。よく分枝して小さな葉を多数対生し,春に,各葉腋からサクラソウに似た5弁花を密につける。花色はピンク,白,赤,紫などがある。
シラー・カンパヌラータ ユリ科ツルボ属。
欧州、アフリカ、アジアに分布する球根植物。ツリガネスイセン、スキラともいう。名前は属名のスキラ(ギリシア語で害になる)からきている。正式名称はシラー・ヒスパニカ(スペイン産の意味)。
シャクヤク 芍薬 ボタン科ボタン属の中国北部原産の多年草。
エビスグサ(夷草)、カオヨグサ(貌桂草)、コボタンともいう。八重は少し遅れて咲きます。根を薬用、観賞用。花期5〜6月。
シャスターデージー 宿根草。花が純白でデージーに似ているところから付けられた名前。カリフォルニアのシャスタ山にちなんでおり、シャスタはインド語で白色の意。バーバンクが「オックスアイデージー」と「コハマギク」の交配より作出したとされている。花期5〜6月。
スイセン 水仙 ヒガンバナ科スイセン属。
中国から渡来したとされる。キンサイギンダイ、セッチュウカともいう。中国名がそのまま名前になった。ヒガンバナ科のスイセン属全体をさす名であるが,狭い意味では野生化しているニホンズイセンをさして使われる。数枚の平らな線形の葉を出し,1〜2月頃,高さ20〜30cmの直立する花茎を伸ばして数個の花を横向きにつける。八重咲きのほか緑色花や淡黄色花の品種もある。
スイートピー 香豌豆 マメ科レリンソウ属。シンリー島原産。
ジャコウエンドウ、ジャコウレンリソウともいう。シチリア原産。冬越しした苗がやっと咲きました。赤い花ばかりなのが残念です。白やムラサキも遅れて咲きました。花期4〜6月。
スズラン 鈴蘭 ユリ科スズラン属。
君影草の別名がある。香りがよい。5月から7月にかけて,葉より短く長さ20cmほどの花茎を出し芳香のある白色の小花を総状につける。花は広い鐘状で垂れ下がり,先は浅く6裂し外側へそり返る。秋,直径約6mmの球形の液果が赤く熟する。有毒植物。和名は花の形を鈴に見立てたもの。 
 スノードロップ      ヒガンバナ科ガランサス属。
球根は直径2cmほどで、地際から2〜3枚の葉を出します。花茎が伸びてその先端に白色の花が下向きに咲かせます。花は 外側に大きな花びらが3枚、その内側から顔をのぞかせるように小さな花びらが3枚つきます。内側の花びらは重なり合って筒状になり、緑色の大きな斑が入る のが特長です。1本の花茎には1輪の花が付きます。花は気温が極端に低くなったり、夜になると閉じます。 名前の由来は花姿や花色を雪のしずく、もしくは耳飾りに例えたものとされます。学名のガランツスはギリシア語のガラ(乳)とアンサス(花)の合成語で「乳白色の花」と言う意味です。これは花色に由来します。
スノーフレーク ヒガンバナ科スノーフレーク属
多年生球根植物。中部ヨーロッパ原産。日本ではスズランズイセンの名でかなり古くから観賞用に栽培されてきた。春に株の中央から30〜40cmの花茎を出して数個の白花を下向きにつける。花はスズランに似た鐘状で6弁あり,各片の先端に緑色の斑点が目立つ。
セイヨウマツムシソウ 日本のマツムシソウ(松虫草)は、草原に生えて8〜10月に淡青紫色の花を咲かせます。
セキチク 石竹 ナデシコ科の多年草。
中国原産で古く日本に渡来。茎は直立,群がって生え,高さ30cm内外。全体が白い粉を帯びたような緑色。初夏,茎の上部がまばらに分枝し,枝先に5弁の美しい花をつける。花の色は紅,白など種々あり,また八重咲きもある。カラナデシコともいう。西洋ナデシコは丈が長く大輪。
ゼフィランサス 玉簾 ヒガンバナ科の多年草。
アルゼンチンのラプラタ地方の原産で明治初期に日本に伝えられ,観賞用として栽培される。皮の黒い球根があり狭線形で常緑の葉が多数叢生する。夏から秋に,葉の間から高さ30cmほどの花茎を数本出し,頂部に1個ずつ白色の花をつける。
ソラマメ 空豆 マメ科ソラマメ属の一年生または越年生の農作物。
日本には江戸時代に渡来。茎は四角柱状で直立し,葉は1〜3対の楕円形の小葉から成る,白色を帯びた緑色,質が厚く軟らかい。春早く,葉腋に1ないし数個の淡紅紫色の蝶形花をつける。豆果(莢)は長さ10cmあまりで太い円柱形をし,熟すると黒くなる。豆果が上向きにつくのでこの名がある。
タイツリソウ ケシ科 ディセントラ属
鯛をつり下げたような形からこう呼ばれている。
チオノドクサ ユリ科。チオノドクサ属。
西南アジア原産の多年草。別名 「ユキゲユリ」。
ギリシア語で「chion(雪)」と「doxa(栄光)」の意味でイギリスの学者「Boi-ssier」が、小アジア山地の雪解けの中から発見して名付けられた。 
チェイランサス アブラナ科ニオイアラセイトウ(エリシマム)属。
南ヨーロッパ原産の多年草。
チューリップ 鬱金香
ユリ科アマナ属。
多年草。名前はトルコ語のツンバル(ターバン)に由来します。西アジアの原産とされトルコ地方に古くから栽培された。日本では富山,新潟の砂丘地帯などで輸出用の球根が育成されている。花壇に植込んだり,鉢植にしたりまた切り花にして観賞する。春,鱗茎より2〜3枚の葉とともに円柱状の花茎を伸ばし,頂端に1個の美花を開く。花は品種により赤,黄,紫などさまざまの色を示す。
デージー 雛菊 キク科ヒナギク属の小型の多年草。
ヨーロッパに広く分布し,草原や牧場の雑草となっている。観賞用に改良されて栽培されるものもある。株の中央から高さ数cmの花茎を出し,頂端に径1〜2cmの頭状花をつける。舌状花は糸のように細く,多数が外周に並び,花色は白,赤,ピンクなどがある。中央に黄色の管状花がある。花期が長く早春から秋まで咲き続けるのでエンメイギク(延命菊)ともいわれ,またヒナギク(雛菊)ともいわれる。
ナノハナ 菜の花 アブラナ科アブラナ属。中国原産。
二年草または一年草で,古くから野菜として畑や水田の裏作としてつくられ,間引き菜や若菜を食用とした。3〜4月に,総状花序に黄色の十字形の花を開く。いわゆる菜の花である。萼片,花弁ともに4枚,おしべは6本のうち2本が短い。
ニゲラ 黒種草 キンポウゲ科 ニゲラ属。南ヨーロッパ原産。
葉に特徴があり、先端が糸状になる。
ノースポール キク科キク属。
北アフリカ原産の越年草。クリサンセマム・パルドサーム、パルドサームともいう。花期3〜6月。草丈15cm位で葉は鋸歯になっている。
バーベナ ビジョサクラ 参照
ハナショウブ 花菖蒲 アヤメ科アヤメ属の多年草。
黄色の「愛知の輝」(キショウブとハナショウブの交配種)です。出始めに買いました。原種はノハナショウブで江戸時代に品種改良された。江戸系、熊本系、伊勢系の代表的な3系統がある。
ハナデマリ 花手毬 クマツヅラ科 バーベナ属
サントリーが開発したクリーピングタイプのバーベナの新品種。
直射日光が必要。盛花期の後や過繁茂になり枝葉が込み合ってきた時に刈込み。その後よく花が咲きます。1回目の刈込みは梅雨入り前が目安。
ハナニラ 花韮 ユリ科ハナニラ属。
アルゼンチン原産の球根植物。アイフェイオン、イフェイオン、セイヨウアマナ、ブローディアともいわれる。地下に鱗茎をもち,ネギのような臭気がある。春,高さ10〜20cmの花茎を出し,頂端に径3cmほどの青色を帯びた白花を単生する。
ハナワギク
パンジー 三色菫 スミレ科スミレ属。
一年草または二年草。ヨーロッパ原産。通常は英名のパンジーで呼ばれる。名前はフランス語のパンセからきている。最も普通に栽培される草花としてなじみが深い。春から夏にかけて,葉腋ごとに長い花柄のある左右相称の大きい花を横向きに開く。原種は花の径2〜3cmで紫色が主体であるが,多数の園芸品種があり花色もさまざまで,紫,白,黄の3色の組合せが多く,赤みの強いものもある。
ヒアシンス 錦百合 ユリ科ヒアシンス属。
ギリシア、小アジア原産の球根植物。現在の園芸種は主にオランダで改良された。ニシキユリともいう。名前は属名のヒアキンツス(ギリシア神話のヒアキントスからの命名)からきている。
ビオラ つのすみれ スミレ科。原産地スペイン。
ビジョザクラ 美女桜 クマツヅラ科の多年草で,南ブラジル,ウルグアイの原産であるが,観賞用として広く栽培される。花は大きな散形花序をなして密につき,紫紅色ないし藤紫色であるが,園芸品種が大変多く,花色も豊富である。園芸界ではこの植物をバーベナというが,バーベナは本来はこの種を含むクマツヅラ属の属名であり,また単にクマツヅラをさす場合もある。
ヒマラヤユキノシタ ユキノシタ科ベルゲニア属。
ヒマラヤ原産。寒さに強く,日本でも観賞用によく植えられている。長さ15〜20cmほどの倒卵形で光沢のある葉を根生し,葉縁には毛がある。
ヒメイワダレソウ リッピアとも言う。最近グランドカバーとして使われることが多い。
フクロナデシコ フクロナデシコは流通名。
 フリージア      
ヘリクリサム 麦藁菊 キク科の多年草。
オーストラリア原産。茎は高さ60〜80cmで直立し,上部で分枝する。初夏から秋にかけて,枝の先端に頭状花を1つずつつける。この属の特徴として頭花を包む総包が顕著に発達し,乾燥した質感で黄,黄赤,淡紅,白色などに色づく。英名のstrawも和名のムギワラもこの総包の質感を表わした名である。カイザイクなどとともにドライフラワーとして装飾に用いられる。写真は 花かんざし
ミヤコワスレ 都忘れ キク科ミヤマヨメナ属。
ミヤマヨメナを改良して作られた園芸種。野春菊、アズマギクとも呼ばれる。
ムシトリナデシコ 虫取撫子 ナデシコ科の一年草または越年草。
ハエトリナデシコともいう。茎は直立して分枝し,上部の節間には褐色で粘液を分泌する部分があり,しばしば小昆虫が付着するが食虫植物ではない。初夏,枝先に多数の小花が集ってつく。花弁は5枚で平らに開き径1cm前後,先端は楔形にへこむ。花色は普通紅色であるが淡紅または白色のものもある。別名シレネ=アルメリア、コマチソウ。
ムスカリ ユリ科ムスカリ属。
地中海沿岸〜西アジアに分布する球根植物。ルリムスカリは中欧〜カフカス原産。ブドウムスカリ、グレープヒアシンスともいう。名前は属名のムスカリ(ギリシア語のモスコス(麝香))からきている。写真はムスカリ・アルメニアカム(アルメリア及び西部イラン原産)。
ヤグルマギク 矢車菊 キク科ヤグルマギク属の一年草または越年草。
ヤグルマソウともいう。ヨーロッパ原産。初夏から秋まで,茎の先端に頭状花を単生する。花色は青紫色のものが普通であるが,桃色,鮮紅色,空色および白色など種々の色の品種がある。園芸界ではヤグルマソウということが多いが,ユキノシタ科の植物に同名のものがあるので,ヤグルマギクといって区別する
リッピア ヒメイワダレソウ
ルピナス マメ科の多年草。
本来はハウチワマメ属名であるが,日本の園芸界ではこのうち観賞用に栽培する2〜3種類をこの名で呼ぶことが多い。代表的なものは北アメリカ原産のL. perennisでノボリフジともいう。茎は直立,分枝し,高さ30〜60cm。茎頂に長さ約25cmのまばらな総状花序を伸ばし,長さ1cmあまりの蝶形花をつける。花色は普通青色であるがときに白色や淡紅色のこともある。
レモンバーム シソ科。ヨーロッパ南部から西アジアの原産。
ロベリア 瑠璃蝶々 別名ルリチョウチョウ、ルリミゾカクシ。南アフリカ原産の宿根草であるが秋まき二年草として扱う。ベルギーの植物学者マティアス=ド=ロベルにちなんで名付けられた。
ワスレナグサ 勿忘草 欧州、アジア原産のムラサキ科ワスレナグサ属の多年草であるが、秋まき一年草として扱う。別名ミオソチス。花期4〜5月。径6〜8mmのるり色の小花で,花冠は5裂する。
鉢植えや花壇用の矮性種はアルペストリス(M.alpestris)との種間交配種です。